ActiveDirectory – システム管理者のための基本と活用術

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こんにちは、情シス先輩です。
今回は企業の情報システムにおいて不可欠な「Active Directory(以下、AD)」について解説します。
ADはマイクロソフトが提供するディレクトリサービスで、ユーザーやコンピュータなどの情報を統合的に管理することができる強力なツールです。
これに慣れ、応用ができるようになるとシス管業務がぐっと楽になります。

Active Directoryとは?

ADの基本概念と機能

1. ディレクトリサービス:
ADはネットワーク上のユーザーやPCなどの情報を階層的に管理するディレクトリサービスです。
これにより組織内の情報を効果的に管理できます。

2. ドメインとオブジェクト:
ADはドメインと呼ばれる管理単位を持ち、各ドメイン内にユーザーやコンピュータ、プリンタなどのオブジェクトが配置されます。
これによりシンプルかつスケーラブルな管理が可能となります。

3. シングルサインオン(SSO):
ユーザーが1度ログインすると、ADは他のシステムやアプリケーションに対しても同一の認証情報を使用するシングルサインオンを提供します。
これによりユーザーエクスペリエンスが向上し、セキュリティも確保されます。

ADの活用術とシス管業務

Active Directoryの基本的な活用術

  1. ユーザーとグループの管理:
    ADを使用することで、ユーザーやグループの追加、削除、属性の管理が簡単に行えます。
    これによりアクセス権の制御や組織内の役職や部署に基づく構造化が可能です。また、パスワードの設定や変更などの業務もAD上で行います。
  2. セキュリティの向上:
    ADではポリシーを設定してパスワードの強制変更やアカウントロックなどのセキュリティポリシーを実現できます。
    これにより不正アクセスや情報漏えいのリスクを軽減できます。

システム管理者としての活用法

  1. システムの一元管理:
    システム管理者はADを利用して、ユーザーやデバイスの一元管理を行います。
    これにより効率的な遠隔地管理や更新作業が可能になります。また、初期セットアップの工数削減も図れます。
    特に以下の機能を使うことが多いでしょう。
    • グループポリシー:
      グループポリシーは、ユーザーやコンピュータに対して一元的に設定を行う強力なツールです。特にセキュリティやアプリケーションの設定において、グループポリシーを活用することで一貫性を保ちやすくなります。
    • セキュリティグループ:
      セキュリティグループを活用して、アクセス権の制御やセキュリティポリシーの適用を効果的に行います。原則として、最小限の権限を与え、必要な権限のみを付与する方針を持ちましょう。
    • AD認証:
      ADでは保存してある認証情報を外部システムに提供することができます。
      これにより異なるシステム上でADで管理しているユーザー名とパスワードを利用することができ、エンドユーザーが管理するパスワードの数を減らすことが出来ます。
  2. ログの収集と監査:
    ADは各種イベントやアクセスログを収集し、セキュリティイベントの監査が可能です。
    システムの稼働状況や異常検知などを把握し、セキュリティの強化に寄与します。

最新のアップデートとセキュリティ対策

1. 定期的なアップデートの適用:
マイクロソフトは定期的にADに関連するセキュリティパッチや機能向上のアップデートを提供しています。
システムの安定性とセキュリティのためにも、これらのアップデートを適用することが重要です。
ADの脆弱性をつくサイバー攻撃はハッカーにとってある意味メジャーな手法です。必ず最新の状態で利用するようにしましょう。

2. バックアップとリストアの戦略:
ADのデータは企業において非常に重要です。
利用を始めると様々な情報が一元管理できるようになるためとても便利ですが、万が一システムが停止するとその影響は甚大です。
定期的なバックアップを行い災害や誤操作に備えたリストアの戦略を構築しておくことが不可欠です。

まとめ

Active Directoryは企業のシステムを円滑に運用する上で欠かせないツールです。
基本から具体的な設定手順、最新のアップデートやセキュリティ対策まで、しっかりと把握しておくことが重要です。

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